透明な水の表現

痕跡

はじめに

先々回の「サイズが変わることによる錯覚・・・」で波紋を作製しました。これを作製していて、過去に挑戦したができなかったことを思い出しました。それは透明な水面の表現です。海面の表現はこれまで何度も作製したことがあります。海面をリアリティ高く作る場合は、blenderが得意です。YouTubeに複数例が挙がっています。TouchDesignerは、どちらかというと抽象化した海のイメージ映像が得意です。作製してきたこれまでの海は、表面のイメージで、透過した底が見えない映像でした。海の底が見えて透明な水が動いている、という表現ができなかったのです(私ができなかっただけで、TouchDesgnerができなかったということではありません)。今回はその表現に再チャレンジしてみました。

これまでの海の例

これまでに作製してきた海の例を挙げておきます。

この映像は2026.06.16のblog「プロシージャル2「必然的関係」」の怪鳥モグモグの背景にある海の作製方法です。blenderを使って海の映像を作製し、displace TOPを使って揺らぎを作り、それをgrid SOPを凸凹させた平面にphong MATを使って貼り付けて作製しています。黄色い部分は凸凹させた平面にpoint SOPを使って、波が一定以上高くなった所にだけ色を付けています。blenderは潮も表現できるので、巧みな海を作製できます。しかし海の下が透けて見えるという表現ではありません。

次もgrid SOPで平面を凸凹させて、それにphang MATで映像を貼る同じ手法です。貼る映像はTouchDsingerで作製した、ニューロンぽい帯状の動きです。帯状の動きを使って抽象化して海を表現しています。

この場合も海の底が見えるわけではありません。映像は様々は方法がありますが、凸凹させた表面にそれらしく見える映像を貼って作るのがオーソドックスです。

透明の表現

それでは、新たに作製した水の映像をみてください。

底が見える上に水があり、その透明な水が動いているように見えないでしょうか。実際には水の層があるわけではありません。このように見えるのは錯覚です。先々回の「サイズが変わることによる錯覚・・・」で作製した波紋を凸凹したgrid SOPに貼り付けるわけですが、pbr MATを使って、立体化しました。pbr MATはMonogokoroでは頻繁に使っている手法です。メッシュを変化させないで、立体に見せる際に使います。pbr MATの部分を次に示します。

color MAP, normal MAP, height MAPを作って、それをpbr MATに割り付けています。それほど重要ではありませんが、波紋はcolor MAPには使っていません。色を付けずに見た眼の高さだけを変えています。MAPの色の組み合わせは大切です。随分印象が変わります。ある程度の試行錯誤が必要です。

波紋の映像を作っているのは、2025.11.21のblog「3体間の衝突回避と発振」で作製した、3体のオブジェクトの動きからです。この3体間は発振状態(回転運動)を作ることができました。これを利用したのが次の映像です。水が湧き出す泉のようになるのではと思ったのです。

水が湧き出している感じがでているのではないでしょうか?

この節での音は、画像からデータを抽出してホワイトノイズで変調し、audiofilter CHOP, audiopara CHOP, audioband CHOPを使って整えました。

まとめ

波紋を利用してpbr MATを使い、透明な水の動きを作製しました。水底の上に水の層があるわけではありません。pbr MATを使って立体化する技術を使っています。以前は作れなかったのですが、波紋が作れるようになった点と、pbrの使い方に慣れてきたことによって作製できるようになりました。

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