POPとpbr MATの併用1:粒子で描く

particles

はじめに

2026.04.06のblog「粒子で描く:POPを試す5」では、粒子を使って絵を描いています。その絵の表現は、pbr MATを使って描くように、表面から少し飛び出ることで立体的に見せています。pbr MATを使う場合と決定的に違うのは、pbr MATは色や陰を使って、立体的に見せる技術ですが、POPは粒子を実際に動かして立体を作ります。今回紹介するのは、POPを使った粒子の表現にpbr MATを併用して使う場合です。立体的な表現方法が2倍に増えるのでこれは有望です。今思うと「粒子で描く:POPを試す5」を記載した時点で思いついてしかるべきことですが、最近まで気づきませんでした。そしてまた、POPはpoint generaterを使って粒子を作ることが多いわけですが、通常の形状からでも対応できることが分かりました。これについては次回説明致します。このように、POPの基礎的な使い方について最近気づいたわけです。これらは当然知っているべき内容であるかもしれません。しかし技術を身に着けていく過程で、こうしたことはしばしばあることです。知らなかったことを悔いるより、知った時の驚きや感激が大切です。

POPとpbrとの併用例

「粒子で描く:POPを試す5」では、タコクラゲというキャラクターを粒子で描きました。これを再録致します。

この映像に背景はありません。色はphong MATを使っていました。これまで平面を立体化するにはpbr MATを使っていたわけですが、POPを使うとgeo COMPの入力側で映像を立体化することができました。これがこの時の紹介したい内容でした。pbr MATはgeo COMPに対して適用し、色や陰を使って立体的に見せる方法に対して、POPは粒子を扱う方法で、粒子を動かして立体化します。今回このPOPを使ったタコクラゲに、pbrを使って背景を立体化して合わせることを行いました。それでは見て下さい。

今回は背景がついていることがわかります。背景は2026.04.28「微分方程式2」で作った相空間の映像を使っています。この手法ではタコクラゲと背景を独立して立体化できるので、優れた方法です。pbrだけで立体化する場合は、オブジェクトを背景を混ぜた画像を作る必要があり、独立して設定できません。次に図はプログラムの主要部分です。

「粒子で描く:POPを試す5」の場合とよく似ていますが、pbrの部分が違います。POPの部分について述べると、point generator POP->texture map POP->lookup texture POP ->tranfrom POPが一連の流れです。lookup texture POPにあるTOPの参照が「粒子で描く:POPを試す5」で作製した映像です。この部分でタコクラゲを立体化します。group POPとattribure POPは立体化したタコクラゲを選択して色を付ける部分です。pbr MATの部分は「微分方程式2」で作製した映像をlevel TOPで色を調整してこれをHeight MAPに使います。これによって背景に2階の線形微分方程式の相空間図が立体化されます。Height MAPを使う際に、このままではrender TOPにWarningがでます。これは粒子に法線方向が定まらないからです。これを防ぐにはpoint generator POPのパラメータNormalをPointにし、Normal DirectionとTangentのパラメータをDefaultに設定する必要があります。粒子そのものには法線方向はありませんが、Operationパラメータを例えばZX Planeに設定すると、平面に対しては法線方向が決まるからです。

次にもう一つの例を示します。

これはlook up texture POPの参照に、「人の特性6:「重ね色目」と「背景による錯覚」」の際に作製したニューロンの映像を使った例です。POPの部分に入れただけでは、ニューロンの色が一色であったため、一様に立体化され、ニューロンも模様が浮いたようになりました。そこでpbrに同じ映像を使ってニューロン模様を持ち上げて重ねて表示しました。pbr側の機能によって影のようになって表示され、全体で立体的になっています。

「粒子で描く」手法は独特の風合いがあります。オブジェクトと背景を独立に設定できると、風合いを活かした映像が作製できると思います。

おわりに

POPを使って粒子に映像を映し立体化する手法に、pbr MATにより立体化する手法を合わせました。POP側でオブジェクトを立体化し、pbr側で背景を立体化しました。それぞれ独立に設定できることが利点です。「粒子を描く」手法の風合いを活かした映像が作製できそうです。

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