軌道を利用した場の形成3:図形の利用

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はじめに

これまで場を動かす元になる軌道を微分方程式を使って作製してきました。線形2階の微分方程式とトーマスのストレンジアトラクターです。先々回のblog「軌道を利用した場の形成1:過去行った場の可視化方法のまとめ」を書いている時、軌道を描くには図形でもできるな、と思ったのです。ストレンジアトラクターの場合は、これまで述べてきたように、変形も予想外の形ができ、これが面白さでした。図形の場合は秩序だった動きになります。秩序だった動きで作製する場として、線形2階の線形微分方程式を扱ってきました(2026.05.03「「相空間×SDF」1:2階線形微分方程式が作る場)、一方不規則な軌道で場を作る場合として、noiseを元に作製した例(2026.04.16「場を利用したベクションの表現」)があります。こうしたことを思い出していると、場を作る元となる軌道を構成する粒子(ポイント)が、規則的なら場も規則的に、非線形なら予測できない場に、noiseならランダムな場になる、という当然のことをあらためて納得しました。図形を利用する場合、形が固定になるように思われるかもしれませんが、図形を構成するポイントの数を変えることができます。これに応じで形も変わります(球を構成するポイント数を下げると角ばっていくようなことです)。このため規則的に模様が変化する場を作製できるはずです。場を意図したようにコントロールできる意味は大きいでしょう。今回はこれを検討致します。

球(sphare)を元にしたSDFとpbrによる場の表現

「軌道を利用した場の形成1:過去行った場の可視化方法のまとめ」で使った図に少し説明を書き加えた図が次です。

これはSDFを作製する部分です。field POPのSpecificationに場を発生する位置となるポイントをアサインします。これが微分方程式の軌道であったり、noiseであったりしました。ここに今回はsphare POPやtorus POP等の図形を使います。
図形を変形させる例ですが、sphare POPの場合はパラメータFrequencyを変えます。例えば、1~10(整数)まで変えた場合の変化は次になります。

このように、構成するポイントの数が変わります。particleを作る粒子はx-z平面にしているので、x-z平面状のポイントだけが重要です。後て示すtorus POPを使う場合は、frequencyに対応するのは、ColumnsとRowsです。これらを変えると、図形を構成するポイントの数が変わります。今回はRowsを20に固定して、Columnsを10~40に可変しています。それではsphare POPの場合のSDFの映像を見て下さい。

geo COMPで2次元化した後、密度処理をしています。また中央に球形の黒い抜きがありますが、これはdelete POPによってこの部分の粒子を除いています。これがないと中心に粒子が集まる部分ができます(SDFは位置が原点からの場になるので、原点に粒子が集まります。force fieldはこれがありません)。上の映像では原点に粒子の集まりがあっても和感はありませんが、次に示すpbrで平面を凸凹にした場合に、中心に盛り上がりができ、違和感を感じました。これを除くためのdeleteを入れています。映像のように、図形らしく規則的で対称性を保って変化する場ができました。場の形状が予測できるし、またコントロールしやすい利点があります。逆に非線形微分方程式の場合のように、思いもかけない変化はありません。
次にこの映像をpbrを使って凸凹にした大地を示します。

上手く地形に変換できたと思います。意図的に地形を作るのに適しています。

トーラスを元にしたSDFとpbrによる場の表現

次にfeild POPにアサインする図形をトーラスに変えた場合を紹介します。SDFは次のようになりました。

トーラスの内側と外側の円があるのでこれに対応した映像になっています。pbrで平面に移した映像が次です。

先回と先々回のblogではフィードバック内にtranform POPやtwist POPを入れて、回転や曲げを行いました。これと同様に操作することができます。様々できるので、一例としてtransform POPを入れて、Rotateパラメータのry=1.5とした場合を示します。最初はSDFです。

次にpbrの場合を示します。

回転が流体のように表現できます。

まとめ

これまで微分方程式やnoiseを使ってきた軌道を、図形のポイントに変更して、SDF及びpbrによる平面の凸凹化を行いました。図形はポイントの数を調整することで可変にしました。予測可能性やコントロール性は格段に上がりました。これは予測不可能性の面白さは失われたことになります。これまでと合わせると、そのどちらも利用した場やパターンを作製できるようになりました。また回転や曲げも利用できます。模様を描く場合、通常は平面や立体に図柄を描く、あるいは図からを転写するわけですが、一連の内容は場に変換する操作が入るのが特徴です。空間にポイントがあってそれが動いているという映像以上に、場にするとそれが模様となって分かりやすくなっていると思います。この性質はアートに、また情報処理に役立つ気がします。

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