粒子を使った伝搬モデル5:粒子源の影響

伝搬

はじめに

先回の「備忘録1:pattern CHOPとpattern POPの基礎」で、pattern CHOPとmath CHOPの組み合わせ、pattern POPとmath combine POPの組み合わせによって、様々な関数が作れ、それを元に動く立体形状を作製しました。この時、動く立体形状を粒子源として粒子を飛ばし、そして2026.08.29の「粒子を使った伝搬モデル3:粒子を曲げる」で行ったように、曲げる操作等を加えるなら、更に情報を載せた伝搬ができるのではないかと思いました。これを検討してみます。

立体粒子源の伝搬に対する影響

立体粒子源を曲げる、コピーする

まず作製した映像を見ていただきましょう。

左上が粒子源でそこから粒子が飛び出しています。それをmetaball SOPとforce SOPを使って曲げ、水の流れの様な動きを作製しました。特定の形状を持つ動く粒子源をforceで移動させるわけですが、形がくずれつつも、ある程度元の形を保っており、立体的な流れが作れています。後で述べますが、一つのブランチを作ってそれをコピーして5本の流れを作っています。コピーを作ることでボリュームを増すというのも、情報伝達としては興味深く思いました。
それではどのように作製したかを述べます。次の図は先回作製した上下に動くバネの形状の後に、particle POPを繋ぎ、Windパラメータのx方向を1にした場合の図です。

立体図形が粒子になり、形を維持しながらx方向に流れていきます。粒子源の形状の影響が残る点が重要です。粒子はこの形状も反映しています。従って、粒子源の形状や動き方も情報と言えます。これを「粒子を使った伝搬モデル3:粒子を曲げる」で行った方法、つまりmetaball SOP -> force SOPの組み合わせを使った曲げてみました。粒子の流れにmetaballを重畳したのが次の図です。

このように、粒子の方向を変えることができました。最初の映像ではこれを5本横にコピーしています。このように粒子源の粒子パターンがある程度反映した形で伝搬します。粒子源の形状やコピー数も情報として扱えそうに思います。

粒子源のBirthと回転

上の節でコピーを使いました。量が情報になると思っただけでなく、もう一つ送信と受信の組み合わせも情報になると思いました。例えば円を構成している6個から上に放出し、受信も円を構成して6個あるとすると、全て同時に受けれます。どちらかが少し回転すると、全く受けれ無くなる、一つだけ送信し回転すると、受信では各受信機が順番に受けることになります。このように組み合わせも情報になります。また送信する粒子の数や、1s間に発生するレートも情報になるでしょう。そのように思い送信側だけですが試してみました。まず作製した映像を見ていただきましょう。

立体粒子源から下から上に粒子は放出されています。6経路あり回転しています。また、particle SOPのパラメータBirthは100から1000に徐々に変わっています。Birthは1s間に何個粒子を生成するかを表しています。TouchDesigenrは1s間に60フレームあるので、Birth/60が1フレームに発生する数になります。もう一つ重要なパラメータにLife Expectがあります。今回は5に固定しています。これは粒子が生まれてから消えるまでの時間です。それ故Birth × Life Expectが基本的な粒子の数になります。映像の最初Birthが小さいので粒子の数も少ない状態です。この時バネが収縮していると粒子は蜜に、バネが広がっていると粒子は疎になり、イメージとしては断続した感じになります。Birthが大きくなると常に沢山の粒子が放出されるので、連続していきます。プログラムの主要部分は次です。

先回のblogで作製したバネがchop to SOPの所です。particle SOPでFocesタブでパラメータWindのy軸(上方向)を1にして、上方向に粒子を動かしています。その後point SOPで色を付けています。一方circle SOPで6角形を作り、この6つの頂点にコピーして全体を作製しています。そして6角形がy軸に回転しています。

もしも受信を想定するなら、この六角形の頂点に対応する上分に受信機能を置きます、すると全て受かります。送信側の六角形の回転速度が異なると、断続することになります。また、送信の本数によって、受信状態も変わります。このように多くの異なる状態が想定できます。

まとめ

粒子源に注目して伝搬について考えました。粒子源が立体でしかも動くということが特徴です。またコピーも行い、それが回転する場合も想定しました。曲げた後も粒子源の形状をある程度保持できるので、粒子源の形状自体が情報となります。また、コピーによって量を変えることができます。更に粒子源が動くこととBirthは関連し、断続的から連続的に粒子の流れを作ることができます。また、粒子の配置と回転によって受信側との組み合わせも情報になり得ます。このように粒子源を動かすことを想定すると、情報量は、単に放出して受けるだけと比べて、格段に多くなります。今回の検討は生物の情報伝達と関係しているわけではありませんが、生物が粒子を使った伝搬を使う場合があるのは、情報を多く扱える点で意味があるように思いました。

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