場を利用したベクションの表現

field

はじめに

2026.04.05のblog「モノの形状が作る場:SDFの概念と可視化・・・」で、場を粒子の動きとして表現しました。これを作るのがparticle POPとtransform POPで作るフィードバックでした。この時の映像を見て、直ぐに「ベクション」として活用できそうに思いました。ベクションは、自分は静止しているにもかかわらず、移動しているように感じさせる錯覚のことです。消失点から広がるようにこちらに向かってくる線を描くと移動しているように感じる、といったことが基本です。映画やVRには頻繁に利用されています。クルマのような移動体の内装に活用するとスピード感を感じます。今回は場を動かすことで、スピード感、躍動感を作ってみます。体験したこととのない場が作製でき興味深いです。TouchDesignerのPOPを利用しました。

ダイナミックな場の表現

それでは最初に映像を見ていただきましょう。

blog「モノの形状が作る場:SDFの概念と可視化・・・」と比較していただくと、場が激しく動いていることがわかります。場は「モノの形状が作る場:SDFの概念と可視化・・」と同様、SDFの場を表示しています。ただし、先回はトーラスの外側から表面に引き込みましたが、今回はfield POPの後にmath mix POPを入れ、1 – Distを使って反転させています。
動く場を作製する方法は、field POPのOperator Snippetsにありました。これを紹介致します。

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Operator Snippetsは各Operatorにある使い方の参考資料です。よく利用します。動く粒子を作っておいて、それをfield POPのSpescification POPに当てはめると、動く粒子がModoで指定した形状になる仕組みです。これを利用して外部からfieldを作る元を与えることができます。上の図ではnoise POPを利用して、grid POPで作ったポイントを動かしています。作製したプログラムはこれと同じことをしています。blog「モノの形状が作る場:SDFの概念と可視化・・・」のfiedl POPに動く粒子を当てはめました。その動く粒子は、2025.11.21のblog「3体間の衝突回避と発振」で作製した、3体間の衝突回避プログラムです。このプログラムは発振状態を作ることができますが、それは使わず、3体は指定した移動範囲を互いに衝突しないように3D上で動いています。この動いているそれぞれの点にトーラス形状をfield POPで発生させました。3体の粒子が動くに従って、そこに発生したトーラスが動き、SDFの場を変化させます。映像1と映像2の違いは、トーラスの方向の違いです。最初の映像はドーナツが正面から見えている状態、2番目の映像はそれを90°回転させた状態です。後は粒子を見栄えよくするために、粒子に形状を与え色を付けています。かなりダイナミックに場を変化させることができました。このような表示をこれまで見たことがありません。常に変化するSDFの場を見たことのある人はそう多くないはずです。SDFの観点から見ると、モノが動くということは、このようにダイナミックな場が動いていることなので驚きです。大画面に映すと相当な没入感があるでしょう。こうして作製した場に何かをいれると、その場の影響を受けて入れたモノが動く、あるいは、場に合わせて床が動く等、インターラクションに使えるように思います。

まとめ

3体間の衝突回避のプログラムにより作製した変化する位置を与えることにより、ダイナミックに変化するSDFの場を可視化することができました。場を活用した応用に結び付けばよいと思います。

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